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随処に主となる

11月の日経の「私の履歴書」は、味の素会長の江頭邦雄さんで、企業人として非常に参考かつ共感を持った内容でした。

江頭さんは、外国で働くことを目標にし、ちょっとした出会いもあって味の素に就職しました。ただその後は、九州への出向、労働組合、オイルショックでの資材調達先効率化など、思い通りにならない業務を20年近くこなしました。
しかし、どの業務でも腐らず、その場でやるべきことを目いっぱい取り組んで、自分の足跡を残し、それを誇りにして、最終的に会社を導く立場にまで登りつめました。

働いていた場所が必ずしも自分が夢に描いていた舞台でなくても、主導的に仕事する。この生き方が「随処に主となる」という言葉とのことです。

僕自身、今の会社での今の業務は、就職前にそうなるはずだった舞台とは全く異なってます。正直すぐ辞めてしまうと思ったことは多々あったんですが、主業務をこなしつつ転がってきたチャンスを拾い続け、研究者でなくエンジニアでもない、さらに先にある新しい企業人像を目指して進めるようになりました。「随処に主となる」に近い道のりを歩んでいるんではないかと思ってます。

さらに江頭さんの素晴らしい点は、公平に物事を判断し、戦略を決め、さらにそれを公平に伝達することができることだと思います。特に最後の「伝達力」が発揮する成果はすさまじいです。毅然とした説明対応で総会屋との縁を切り、赤字の九州の工場やM&Aしたヨーロッパの子会社では、解雇をしないで自ら一人一人に役割と意義を伝えることで生産性を倍増させたことは、世界で従業員数万人を抱える企業の社長が簡単にできることではないと思います。


自分の目標とする人ができました。

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2006年12月01日 03:03に投稿されたエントリーのページです。

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